出会い系サイトや出会い系アプリというと、詐欺や買春、または美人局みたいな脅迫行為など、とにかくトラブルが多い場所という印象を持っている人は少なくないと思います。

スマートフォンが登場する以前の時代では、性犯罪の温床と言わんばかりにニュースなどで取り沙汰されることもしばしばありましたしね。

けれどもそういった過激なトラブルは実は少数派で、出会い系サイトで起こるトラブルの8割以上が、単純な金銭絡み・金銭目的のトラブルだったりするのです。

性欲、金銭欲がトラブルの元になる

キャッシュバッカー

これはPIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に寄せられた出会い系サイトで起きたトラブルの事例です。

  • 父がスマートフォンで出会い系サイトに登録し、600万円近い金額を支払っていた。
  • 出会い系サイトで知り合った女性に自分の下半身の写真を送ったら、サイトから規約違反の罰金50万円の請求を受けてしまった。
  • SNSの広告を見て、副業サイトに登録したつもりが出会い系サイトだった。8万円をクレジットカードで決済したが解約したい。
  • 携帯電話に「8,300万円を受取ってほしい」とのメールが来た。不審だ。出会い系サイトに誘導される手口なのか。
  • 結婚相手紹介サイトで知り合った相手に誘導されて、出会い系サイトに登録した。不審なので、退会して返金してほしい。
  • 携帯電話に間違って届いたメールから出会い系サイトに誘われ、2日間で8万円分のポイントを購入した。もう払えないので退会したい。

上記の他にも、出会った女性にお金を払ってセックス(売春・買春)してしまったとか、性病をうつされたとか、不倫していたのがバレてしまい慰謝料を請求されたとか、トラブル未満の悩み相談や自業自得のトラブルなどがPIO-NETには寄せられていました。

これらの例を見てみると、大抵が性欲を抑えきれずに暴走した結果として多額のお金を要求されてしまったり、または簡単に大金が手に入るとそそのかされて、結局は自分のお金を騙し取られてしまったりといったものだということが分かりますね。

ワンポイント

ただしこれは出会い系サイトや出会い系アプリに限った話ではありません。人がトラブルを起こす時は大抵性欲か金銭欲が元になっていることが多いんです。

出会い系サイトにはそのどちらもが集中してしまっているため、人一倍トラブルが発生しやすいってだけなんですね。

Amazonギフト券の罠にはまる人が急増

ちなみに近年はネットマネーによるトラブルに合う人が増えているようです。

ネットマネーは手軽さがあるだけではなく、足がつきにくいので悪質利用者からすると、とても便利なものなのでしょう。

特に、Amazonギフト券による詐欺には注意が必要です。

例えば、女の子からアダルト系の自撮り動画を買わないかと持ちかけられ、先にギフト券を購入して番号を教えたけれど動画が送られてこなかったり、援助交際で会う前に要求されるままギフト券で先払いしたけれど、当日女の子が現れないというものです。

これらは性欲で冷静さを失い、騙されてしまったケースですね。

ネットマネー詐欺は消費者庁でも注意喚起されているので、Amazonギフト券の話題が出たら気を付けましょう。

「法的措置を取る」は悪質業者の常套手段

出会い系サイトでトラブルにあうと、人は恐怖感や焦燥感でいっぱいになります。

そして冷静さを失い、相手に言われるがままお金を支払ってしまうのです。

援助交際に関する金銭的トラブルも、まさに人の弱みに付け込んだ悪質なものです。

援助交際のトラブルは、女の子と性行為の後、このことを誰にも知られたくなければお金を支払えと相手から要求されます。

既婚者男性やそれなりの地位にいる男性であれば、この脅しは効果的ですよね。

お金で解決できるなら、と相手の要求を飲んでしまう人が多いです。

たしかに援助交際は違法ですが、女の子が18歳以上でお互い合意の上ならば、たとえ金銭が絡んでいたとしても肉体関係を結ぶこと自体は罪にはなりません。

警察に行くと脅されても、援助交際自体がそもそも違法なので、怯える必要はありませんよ。

不安になっていると、弱みにつけこまれるのでドンと構えましょう。

また、性行為の前にトラブルに合うケースもあります。

待ちあわせ場所に来た女の子があまりにも写真と違うので援助交際を断った時、「あなたから断られたことで精神的苦痛を受けたので慰謝料を請求する」と、言われるというものです。

いい意味で期待を裏切られればいいのですが、待ち合わせにモンスター級の女の子が現れるとキャンセルしたくなるものですよね。

当然、何の罪にもなりません。

けれども、警察に行く、詐欺罪で訴える等と言われると途端に自信が無くなり、本当に訴えられたらどうしよう……と弱気になってしまうものです。

援助交際をキャンセルしたことで、一体どのような罪になるというのでしょうね。

美人局も、援助交際で脅してくるやり方に少し似ているかもしれません。

美人局の場合も、夫と名乗る男性から慰謝料を請求されるパターンが多いです。

もし支払わなければ家族や会社にこのことをバラす、自宅まで取りに行くと脅され、誰にも知られたくない……と、恐怖のあまり支払ってしまいます。

このような脅しは、立派な恐喝罪です。

後ろめたい気持ちはあるかと思いますが、支払ってしまうとこの先も何かと理由をつけて金銭を要求されるでしょう。

自分の身を守る為にも、まずは警察に相談しましょうね。

ただし、1度でも既婚者と肉体関係を持ってしまうと不貞行為にあたることには変わりないです。

女の子が本当に既婚者だった場合、美人局を証明するのは難しく、夫から正式に賠償請求されると慰謝料を支払う義務が生じるので、その時は迷わず弁護士に相談しましょうね。

ちなみに、これらはあくまでも女の子が18歳以上だという場合です。

相手が18歳未満であれば即アウトです。

必ず年齢確認をするか、ボイスレコーダーで相手が18歳以上であることを確認しておくといざという時に役立つのではないでしょうか。

性欲に負けて、トラブルに巻き込まれないように警戒心を持ちましょう。

出会い系サイトでトラブルを避けるにはどうしたら良いか

猫が飛び退く
※あらゆるトラブルを華麗にスルーしたいですね!

さて、出会い系サイトでのトラブルに巻き込まれないためには、我々はどうしたら良いのでしょうか。

私が個人的に守っているルールは以下の様なことです。

  • 土地勘の無い場所へは行かない、土地勘のある場所で待ち合わせをする
  • 金銭の絡まない、純粋な出会いだけを求める
  • 女性からのアプローチは基本的に全て無視する
  • デリヘル業者にはメールしない
  • その他、最初から自分の思い通りになるような上手い話は無いと信じる

まず、出会い系において金銭欲は不要ですので、これは完全にシャットアウトしましょう。

これだけでも大分トラブルが防げるはずです。

そもそもの話ですが、見ず知らずの人に対してお金を譲りたいとか融資をしたいなんて話がある訳ないじゃないですか。

もしかしたら、万が一があるかも、なんて自分の都合のいい方向へ解釈したくなる気持ちも分かりますが、基本的にそんな美味い話はありません。宝くじでも買った方がまだ良心的な的中率ですよ?(笑)

次に、女性の側から熱烈なアプローチが来ることも、これも絶対にありえないことだと思ってください。

出会い系サイトやアプリにおいて女性は常に「選ぶ立場」にあり、街中でせいぜいルックス50~60点ぐらいの平均女子でさえ、上手くやれば年収1000万円以上のミドルクラスやハイクラスの男性を捕まえられるんです。

もちろんあなたが物凄くイケメンだとか、死ぬほど金を持っているような方であれば、女性側からアプローチが届くこともまああるでしょう。

しかしそうでないのなら、そしてそれなのに熱烈なアプローチを受けているのだとすれば、その女性は何か裏の目的がある可能性が高いです。

そしてそれは大抵の場合、やはり金銭絡みだったりします。

夢を叶えるために留学資金が必要だとか、女性の家族または女性自身が病気で手術費用が必要だとか、まあ巷に溢れた夢物語や不幸話を理由に金銭的な援助を求められるんです。

そしてある程度お金を搾り取った後は用無しと判断され、その後の連絡が一切取れなくなる……と、お決まりのコースですね。

私なら一発もヤれてない女相手にお金なんて渡しませんし、仮にセックスした後でも、無くなっても痛くない程度のお金しか渡しません。

しかし女慣れしてない人だと結構な確率で引っかかってしまう手口のようですので、もし自覚があるならばご注意ください。

そして最後に、常に用心深くいることです。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の言葉通り、ある程度のリスクを許容しないとリターンは得られないのは確かです。

なので虎の穴に入ることは決まっているのですが、裸で入るのかある程度の武装をして入るのかでその先の結果が大分違ってくるぞ、ってことなんです。

初めて会う相手とは土地勘のある場所で待ち合わせする、財布の中にクレジットカードや銀行のキャッシュカード、身元が分かるものは入れておかないなど、取れる対策はありますよね。

万が一これから会う相手が悪意を持っていた場合、被害を最小限に抑えられるような行動を取れるよう、常に頭の中でシミュレーションしておくといいでしょう。

執筆者の体験談

もちろん、あまりにガチガチに用心してしまうと相手に不信感や不快感を与えてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまう可能性もあります。

なので私は「2~3万円程度なら取られても構わない」というふうに、ちょっと気持ちに余裕を持たせて対策を取るようにしています。

トラブルにさえ合わなければ、出会い系は楽しいところです

出会い系による金銭トラブルをいくつかご紹介しましたが、トラブルにさえ合わなければやはり楽しいところだと私は思います。

でなければ、2000年頃から今の今までインターネットでの出会いを続けていたりはしませんからね(笑)

これだけ長く続けていても、私は上で述べたようなルールをちゃんと守っているおかげか、出会い系でトラブルにまで発展したことは一度もありません。

詐欺も無ければ、相手に訴えられたりといったトラブルもありません。

これはつまり、たとえ出会い系という場所でも、自制をしつつ正しく使えばそこまでトラブルに巻き込まれるようなものではないということなのでしょう。